中央競馬考察見習い

主に競馬考察

ヴィクトリアマイル

・レースの概要

ヴィクトリアマイル東京競馬場で行われる牝馬限定のマイルG1。

例年強力な古馬牝馬が参戦しており、過去にはウォッカブエナビスタアパパネなどの名馬たちが勝利を収めています。その一方で比較的荒れる傾向にあり、

2019年 三連単17万5040円

2017年 三連単91万8700円

2015年 三連単2070万5810円

とここ5年で3回も三連単の配当が10万越え。

またリピーターが多いことからもこのレースに対する適性が重要になっていることがわかります。具体的には

ジュールポレール(2017年7番人気3着、2018年8番人気1着)

ストレイトガール(2014年6番人気3着、2015年5番人気1着、2016年7番人気1着)

ヴィルシーナ(2013年1番人気1着、2014年11番人気1着)

などが挙げられます。一方で一度は好走したもののその後は惨敗する馬もおり、リピーターの取捨選択も大事になってきます。

今年はダントツで一番人気が予想されるアーモンドアイが参戦しますが、果たして人気通りの結果となるのでしょうか。

 

・臨戦過程

前走として一番多いのは阪神牝馬Sでしょう。同じ1600mを使用し、G2という比較的高いレベルであるためある程度の指標にはなるのですが、阪神競馬場東京競馬場のコース形態の違いや馬場状態の違いなどの理由から求められる適性も異なってくるため阪神牝馬Sで好走したからといってヴィクトリアマイルでも好走するわけではありません。1600mで行われるようになった2016年から昨年まで、阪神牝馬Sの勝ち馬はいずれもヴィクトリアマイルでは馬券圏外。

阪神牝馬Sの結果は素直に信じず、東京競馬場に変わることによる上積みが大きい馬をチョイスするのが良いでしょう。

 

・買いの血統

高速馬場

基本的には先週のNHKマイルと同じ舞台のため上位に来た馬と同じような血統を買うのが良いのですが、ただ一点、先週は3歳馬の戦いだったことを忘れないことが大事です。

基本は東京競馬場のマイルなのでディープインパクト産駒が強いです。父がディープでなくともサンデーの血が入っていないと厳しいでしょう。牝系はミスプロノーザンダンサー由来のリファール系、デピュティミニスターが入っているとこの時期の馬場と合うでしょう。

・ジュールポレール 2017年3着2018年1着

ヴィルシーナ 2013,2014年1着

レッドアヴァンセ 7番人気3着

 

以上はこのレースでよく好走する差し馬の買いの血統ですが、先週のように前残りになるパターンで好走する血統というのは当然変わってきます。(先行押し切り)

近年では2015年が典型的な前残りのレースで、

1着 ストレイトガール(母父タイキシャトル(米国型))

2着 ケイアイエレガント(母父A.P.Indy(米国型))

3着 ミナレット(母父ウォーニング(米国型))

と見事に母父が米国型マイラーの血統で、2、3着馬の父系にキングマンボの血が入っているのも興味深い。米国型のパワーで押し切るというイメージ通り母父米国型マイラーをお勧めします。

また特に4歳馬では仕上がりが早いDanzigもプラスです(脚質に依らず)。

個人的に最も注目しているのはIn Realityの血です。マッチェム系の短距離を得意とする血統で、あまりメジャーでないため狙いたい血統となっています。(ストレイトガール等)

まとめると、高速馬場は短距離適性がある馬が有利

 

渋った馬場

欧州型のスタミナ血統サドラーズウェルズ(フェアリーキング)ノーザンテーストの血を持つ馬を推奨します。実際に馬場が渋った2017年、2018年は

・ジュールポレール(2017年3着、2018年1着)

ディープインパクト、母父はフェアリーキングの仔エリシオで欧州型

リスグラシュー(2018年2着)

ハーツクライ

・アドマイヤリード(2017年1着)

ステイゴールド

など父や母父に欧州型の血統を持つ馬が馬券に絡んでいます。つまり中長距離適性がある馬が有利!

 

 

・注意すべき馬

ここでは、たとえ人気であっても注意したい要素、つまりこのレースでは決定的なマイナス要素を紹介します。今回は一つです。

①最後方から直線で差す

高速馬場になった場合、後ろからの競馬では間に合わない傾向にあります。2015年の2番人気ディアデラマドレ6着などがそれに当たります。先週のNHKマイルもそうであったように、この時期雨が降らなければ高速馬場になることが多く、週末の天気次第ではありますが先行馬が比較的有利です。穴馬を選ぶなら先行馬を狙うのがいいでしょう。

②血統と馬場が合わない

これはある意味いつも通りのことなのですが、特に今回は週末の天気にかなり左右されるので注意という意味で二つ目にあげさせていただきました。詳しくは上の買いの血統のところをご覧ください。

 

・予想

天気が読めないのですが、良よりの稍重の想定で予想します。

◎アーモンドアイ

特に多くを語ることはないのですが、唯一対応できない可能性があるとすればパンパンの良馬場でのマイル戦だったのですが(もちろん極端な不良馬場やスプリント戦などを含めれば他もあるのですが)、稍重想定の場合問題なくなってしまいました。中距離を走ってきたイメージがありましたが、体型を見るとマイラーの雰囲気が漂っています。昨年スタート直後不利を受けながらも最後の直線凄い末脚で3着に入ったことからもマイル適性を不安視する必要もないでしょう。普通に走れば1着です。

 

◯ノームコア

昨年の勝ち馬。昨年と今年では馬場状態が多少異なるとは思うが、稍重富士Sも勝っているのは心強い。ハービンジャー産駒で母父クロフネということで米国血統を濃く持っており、適性は納得です。過去の成績から距離延長が不安ですがそこさえなければ外枠でもいい競馬をしてくれそうです。(クロノジェネシスの半姉ということで応援しています。)

▲シャドウディーヴァ

少し重くなった馬場の場合を想定しての単穴指名。父ハーツクライで欧州的なスタミナを補強し、母父にはダンシリと米国型の血も持っており何気に想定される馬場に一番あっているかもしれません。ただ実績が他の人気馬に比べ落ちることから単穴までにしました。

 

△ビーチサンバ

東京マイルに強いクロフネ産駒。渋った馬場でもそれなりの成績を出しており、多少渋っても大丈夫だと思われる。ここ2走でいずれもサウンドキアラに負けてはいるものの、舞台が得意の東京マイルに変わり外枠に入ったサウンドキアラに対して内枠を引けたので、うまく先行できれば馬券圏内もありえる。

 

△メジェールスー

二戦前まで1200mを使ってきた馬。実際血統的にも母父にフジキセキを持っておりスプリンター寄り。しかしこのレースは短距離適性が要求されるためむしろ狙いたい。母エイジアンウインズもこのレースを制しており(母は前哨戦の阪神牝馬Sも制しているが)、きになる。人気のない馬でたまたま一発があるならこの馬か。

 

△プリモシーン

昨年の2着馬。当然東京マイルに適性があるものと考えられ、実際今年の東京新聞杯も人気に反して勝利している。ノームコアとの格付けに困ったが、馬場が回復しないことを予想すると渋った馬場で結果が出ていないことから連下に。

 

サウンドキアラ

 

目下重賞3連勝中。メキメキと実力をつけてきているのがわかる。しかも1600m,1400mで勝っているというのが良く、血統的にも母父アグネスデジタルはマイルに滅法強く、安田記念マイルCSを制しており、Danzig,In Realityの血を持つことからそれが裏付けられている。今回の条件とあっているが大外に入ってしまい、展開に恵まれないと厳しいかもしれない。

 

今回は稍重想定で予想しましたが良に回復するようであればシャドウディーヴァよりコントラチェックを採用します。

 

皆さんの予想の参考になれば。