中央競馬考察見習い

主に競馬考察

安田記念

・レースの概要

安田記念東京競馬場で行われるマイル戦。古馬マイルG1は秋のマイルCSと今レースの二つ。当然世代の最強クラスのマイラーが集まってきます。特に今年の安田記念は例年以上のメンツが集まりました。特に昨年のリベンジでアーモンドアイが出走するということで、昨年の覇者インディチャンプとの勝負の行方が気になるところです。

また近年の気になる高配当は、

 

2017年 三連単28万3000円

2016年 三連単15万3560円

2015年 三連単12万7190円

とここ5年で3回も三連単の配当が10万越え。1から3番人気が揃って飛ぶようなことはないにしろ、人気馬が安定して走らず5番人気以下の穴馬が頻繁に好走しています。

 

・臨戦過程

臨戦過程は僕の大事にしていることの一つ目である「成長度」に直接関わってくるファクターです。

主なステップレースとしては京王杯、マイラーズカップダービー卿CTが挙げられますが、今年は特に他のレースからの参戦が多く(海外G1含む)、ステップレースの見極めは重要になってきます。

まずダービー卿CTからはロゴタイプなど好走する馬が時々出てきますが、G3ということもあって他のステップより多少レベルは落ちてしまうので2着馬までを評価するのが良さそうです。

次に京王杯組もそれなりに良い成績を残しています(2017年勝ち馬サトノアラジンなど)。そして京王杯組の特徴は人気薄の好走馬が多いということです。同じ東京競馬場で行われる1400m戦からの参戦が良いということで、この時期の東京マイルの傾向である「マイルより短い距離に適性がある馬が好走する」ことを如実に表しているのではないでしょうか。ステップとしてこのようなレースを経験することはプラスに働くようです。

マイラーズカップは要注意です。京都競馬場のマイルで行われるこのレースはマイルCSと同条件であり、安田記念と求められる能力が異なることに注意する必要があります。マイルCSで好走する馬は安田記念と相性が悪いのは結果からもわかっており(マイルCS常連のペルシアンナイトなど)、春秋マイル制覇したインディチャンプなどは特別なケースです。

この他にもG1からの参戦が今年は多く、その取捨選択は難しいところですが基本的に距離延長を重くみていきたいと考えています。

・買いの血統

 

 欧州系の血統が走ります。人気薄ながら好走した馬を見ていくと、

2019年 4番人気1着 インディチャンプ(父ステイゴールド

2018年 9番人気1着 モズアスコット(父フランケル

2017年 8番人気2着 ロゴタイプ(父ローエングリン

2016年 8番人気1着 ロゴタイプ

2015年 12番人気3着 クラレント(父ダンスインザダーク

と欧州系の父系を持ち、モズアスコット以外はサンデーサイレンスの血も持っています。特に今年は週末の天気が悪く、タフな馬場になりそうなので欧州の血が入っている馬を狙ってみるのが良いと思います。

・注意すべき馬

ここでは、たとえ人気であっても注意したい要素、つまりこのレースでは決定的なマイナス要素を紹介します。

①外枠の馬

昨年は特に顕著でしたが、内枠有利な傾向があります。これは安田記念の傾向というよりもこの時期の東京競馬場の傾向と言えるかもしれません。タイプ的に安田記念に向かないと思われていたスワーヴリチャード(2017年3着)も1枠のおかげだと思っています。また昨年7枠かつスタート直後に大きな不利を受けながらも3着に食い込んだアーモンドアイはやはり力がある証拠でしょう。

②1800m以上に適性がある馬

先ほども述べたようにこのレースで好走する馬は1400mよりも短い距離に適性を持つ馬であり、反対に1800m以上に定期性がある馬の信頼度は低いと考えられます。2017年1番人気11着リアルスティールなど。特に枠がよくない馬などは合わせ技で消しでも良さそうです。

 

マイルCSで好走する馬

先に述べたような理由からマイルCSで好走する馬を過剰に信頼してはいけません。ただし昨年春秋マイル制覇したインディチャンプは例外と考えます。

・予想

◎インディチャンプ

昨年の勝ち馬。リピーターが多いこのレースなので評価が高い。遅咲きのステイゴールド産駒で昨年よりも状態がいいことが予想される。実際マイラーズカップも昨年よりも着順を挙げており、昨年と同じく年明け三戦目で乗り込みも十分。血統的にも欧州型サンデー系のステイゴールド産駒で今回の条件に合っている。渋った馬場がどうかだが、アーモンドアイよりはこなせそう。連覇すればウオッカ以来の偉業となるが、それに向けての準備は整っていると見た。

 

◯アーモンドアイ

言わずと知れた現役最強馬。昨年とは異なり内枠に入れたので逆転の余地はある。ほとんど死角はないものの、渋った馬場だけが心配。G1最多8勝目を目指して欲しいと思う一方で、強いと思っているからこそ些細な不安点を過剰気味に心配してしまいます。

▲グランアレグリア

高松宮記念2着からの参戦。初めての1200mながら2着というのは短距離適性がある証拠で、今回求められている能力に合致する。前走で重馬場を経験しており、得意ではないにしても走れている。多少馬場が渋ってもこなせるだろう。少し外気味の枠に入ったのがマイナスではあるが、ギリギリ許容範囲内であろう。

△ダノンプレミアム

適性距離は1800m以上で、マイルCSで好走していることから高い評価はできないが、最内枠に入ってしまったため、3着には入ってくる可能性が出てきた。前目に付けれるのも不気味で、案外残ってしまうかもしれない。

 

△ダノンキングリー

大阪杯3着からの参戦。前走が2000mというのはあまり評価できないが、逃げたということで多少ペース的には減点が減る。ディープxStorm Catはサトノアラジンの例があり、1600mに適性がある可能性は否めない。4歳馬のディープ産駒ということで成長力が期待でき、内枠にも入ったため期待できる。ただ上位二頭に勝つビジョンは見えず、あっても3着か。

 

△クルーガー

ダービー卿CTの勝ち馬。相手は一気に強くなるが、馬場が渋るようならチャンスがある。今の東京競馬場マイル戦のトレンドIn Realityの血を引いており、適性はある。内枠に入って先行できるようなら。

△アドマイヤマーズ

 

 同舞台のNHKマイルの勝ち馬。昨年末、モーリスも勝った香港マイルを制しており、そのポテンシャルは十分高い。父ダイワメジャーノーザンテーストの血が入ったサンデー系で、条件を満たしている。しかし馬場が渋った富士Sで敗れており、雨が降りそうな今回は向かないか。年内初戦というのも気になるところ。

 

上位二頭は固い気がします。

 

皆さんの予想の参考になれば。