【大切なことは全部穴馬が教えてくれた#1】コパノリッキー
・フェブラリーS(2014)16番人気272.1倍 1着
レース短評
逃げるエーシントップの後ろにピタリとつけ、直線でもスピードが落ちることなく1着
勝因はスムーズに先行できたこと
オッズが上がった要因は前二走が惨敗、中央重賞の経験が無く実力を低く見積もられていた
→成績から舐められていたパターン
このレースでペルシャザール、ホッコータルマエを破ったことで評価爆上がり、この後はずっと人気してしまう。一番美味しかったのはこのレース。
舐められている馬を探すのは穴探しの鉄板パターン
ではなぜ舐められていたのか?
→近2走で大敗していたから
それ以前はOPまで4-0-1-1とかなり好成績を収めていたのにこの敗戦で一気に評価を落とした。
舐められる原因となった敗戦を振り返ってみる。
これを見るとすぐわかるようにどちらも何らかの不利を受けている。
また基本的にこの馬は直線が長く広い東京競馬場のマイル以上がベストな舞台であり、この二戦とも能力を発揮しきれない舞台設定であったと考えられる。これは3歳時の成績から判断するのは難しいが、ゴールドアリュール産駒だということから推測可能である。
日本のダートに特化した血統。ダート馬を多く輩出するがサンデー系で、その影響もありキレが要求される東京競馬場の中距離ダートで活躍する。母父に米国型NDなどがつくとよりダート色が強くなる。
過去に強いレースをしており、以上のような明確な敗因がある敗戦が続いている馬は舐められやすい。このような馬が能力を発揮できる舞台に戻った時にはオッズの妙味もあり狙い目となる。
フェブラリーSで穴を開けた理由がわかったところで、この馬から学べることを探していきたい。
まず目につくのはチャンピオンズCでの大敗。
2014年 1番人気 12着
2015年 1番人気 7着
2016年 3番人気 13着
と散々な結果である。
しかし2017年は9番人気で3着と人気以上に好走している。
ここを解析するのは意味がありそう。
まず2014年ははっきりした敗因がある。出遅れだ。
もともと前につける競馬をするこの馬にとって8番手からの競馬は苦しく、また前にいた馬で決着するという展開にも恵まれなかった。
では残り2年の敗因は何なのか。
まず距離延長・短縮について調べた。
短縮5-1-0-6
延長5-2-3-4
なぜか距離短縮の時はピンかパーという面白い結果が出たが、あまりチャンピオンズCで凡走することの理由づけにはならなかった。
次にラップに注目すると
2015年 35.5-37.9 (凡走)
2016年 36.3-37.7 (凡走)
2017年 36.2-36.2 (好走)
となり、前傾ラップの消耗戦を不得意としていることがわかった。逆にフラット〜後傾ラップでは安定して好走している。
ここでこれを血統に起因するものだと考えて他のゴールドアリュール産駒×母父米国型についても調べてみた。またわかりやすかったのでチャンピオンズCに注目した。
すると前傾ラップでは、
2016年 36.3-37.7 2番人気 12着
2020年 36.5-37.0 3番人気 2着
・クリソベリル
2020年 36.5-37.0 1番人気 4着
と特に極端な前傾ラップになった2016年では顕著に表れている。
反対にフラット〜後傾ラップでは、
2017年 36.2-36.2 8番人気 1着
2018年 36.6-35.7 1番人気 2着
・クリソベリル
2019年 36.6-35.7 1番人気 1着
と安定して好成績となっている。
こうしてみるとより正確には後傾ラップが得意ということが言えるでしょう。
これはゴールドアリュール産駒の特徴と合致しています。
以上から血統的な裏付けとデータ面から得られる教訓は
後傾得意のゴールドアリュール産駒、前傾ラップでは人気馬でも信頼不可
これがコパノリッキーが教えてくれたことです。
最後に2021年度に初年度産駒がデビューしたのでそれについて軽く触れておきます。
現在勝ち上がっているのは5/40頭。全てダートとなっている。
注目馬はアローワン。
新馬戦を優秀なタイムで勝利。素質としては重賞級にも感じられます。
中山競馬場で快勝したため、血統面からおそらく得意だと考えられる東京競馬場でのパフォーマンスを早く見てみたいです。
今回は以上です。コパノリッキーはゴールドアリュール産駒に関する重要なことを教えてくれました。これを知っておくと予測ラップから人気馬の取捨をすることができるので馬券にも役立つでしょう。
次回以降ももっといい考察ができるように頑張っていきますのでよろしくお願いいたします。