中央競馬考察見習い

主に競馬考察

金鯱賞

馬と血統というのは切り離せない関係にあるのはみなさんご存知だとは思いますが、先週の弥生賞でまた改めて思い知らされることとなったのではないでしょうか。

弥生賞ディープインパクト記念という名を冠してから初めて行われたレースで勝ったのはメンバーで唯一のデープインパクト産駒である、サトノフラッグでした。しかも鞍上がディープの主戦だった武豊ということで、これはドラマかと。時に競馬にはこんなドラマチックなことが起こってしまうから、やめられません。一応予想の結果は

◎サトノフラッグ1着

オーソリティ3着

▲ワーケア2着

△オーロアドーネ5着

△ウインカーネリアン8着

△メイショウボサツ10着

となり、わずかながらプラス回収となりました。

馬券収支的にはまずまずだったのですが、レース内容は興味深かったです。予想の時にも書いたようにこのレースは「ホープフルステークス組vsその他」という構図になっており、その他の筆頭がサトノフラッグだったわけです。ホープフルステークス組は間違いなく強い馬が揃っており、特にワーケアは重馬場のアイビーステークス勝ちや血統背景からもわかるように重馬場が得意な馬です。それに対してサトノフラッグはディープ産駒のまさに正統派とも言える馬で、間違いなく軽い馬場で力が発揮できるタイプです。つまるところ適性は圧倒的にワーケアに有利だったわけです。ところが結果はサトノフラッグの圧倒的勝利。正直おしくもありませんでした。確かにワーケアの方はここをメイチで合わせに来たわけではなかったでしょうが、それにしても手応えが違いすぎました。特に3コーナーから4コーナーのかけて自分でスイスイと上がっていくサトノフラッグの様子は誰もが父ディープインパクトの姿を重ねたことでしょう。

ここに来て今年のクラシック戦線に名乗りを上げたサトノフラッグ。コントレイル、サリオスなど強敵は多けれど、僕はこの馬に期待してみたいと(今は)考えています。

 

ちなみにあの日の中山競馬場は差しが決まりやすく、5Rでは血統から本命に上げていたエルセンブルグは道中殿追走ながら最後全馬まくって勝ち切りました。自分は儲かったからというのもあるのですがなかなか爽快なレースでしたので是非ご覧になっていない方はJRAのサイトからでも見返してみてください。

 

さて今週はG2金鯱賞(中京芝2000m)です。

当然ながらサートゥルナーリアが圧倒的1番人気となっていますが、他の馬が台頭できるかがポイントになります。

中京2000mという舞台は最後の急坂も相まって案外タフなコースと言えます。なので同じ左回りの東京競馬場で好走しがちなディープインパクト産駒もそれほど好成績を残せていません。今年も3頭出走しますがそれほど血統面で推すと言うことはしません。また、土曜日に降った雨ですが午後から晴れたのでこのレースには影響しないものとして予想しました。


本命は◎ラストドラフトです。

もともと気性面にすこし問題がある馬ですが、そこまで出走頭数が多くない今回なら問題ないでしょう。前走は勝ち馬ブラストワンピースには完敗だったものの中山得意のミッキーとの追い比べを制し、故障馬による不利がなければ2着は堅かったでしょう。中京2000mは前前走2着になっている舞台なのでコース適性もあると見え、不安材料の残るサートゥルナーリアを負かすならこの馬と判断しました。


対抗は◯サートゥルナーリアです。

皐月賞勝ち、有馬記念2着と現4歳世代では間違いなく最強格。58kgの斤量もうなずけるほどの強さなのですが、ご存知の通り東京競馬場では結果が出ていない。陣営もここで左回りに対する懸念を取り除いておこうという意図があるようです。東京競馬場で負けたダービー、天皇賞秋は当然レースレベルも高いので負けてもそこまで不思議はないのですが、いずれも出遅れているというのが気がかり。果たして左回りが苦手なのか、東京競馬場が苦手なのか(地下馬道が長いせいという説も)、はたまたそれを克服しているのか。いずれにせよ馬のレベル的には勝って当然のレースなので、ここを勝ってさらに完成に近づいてほしいと思います。


単穴には▲ダイワキャグニー。

逃げ先行馬に穴馬が出やすいこのレース。坂のせいで最後スピードが出にくいのも原因の一つだと考えられます。同じ左回りの東京競馬場でも逃げ勝ち、ジャパンカップも格上相手に6着は大健闘でしょう。前走叩いて2戦目となる今回は狙い目。


連下には、△ロードマイウェイ、△サトノガーネット、△ギベオン。

△ロードマイウェイ

目下5連勝中。これはなかなか達成できるものではない。流石にタイム差も縮まってきていて斤量も2kg増となるので初重賞はそう簡単な挑戦ではないが、3着以内ならあり得ると考えられる。4歳ごろに伸びるジャスタウェイ産駒で母父がジャングルポケットとタフなコースも得意だろう。

△サトノガーネット

同コースで行われた中日新聞杯で53kgという軽ハンデではあったものの制しており、侮れない。本命馬に先着していたとは言えタイム差は無いのでそこからの成長力という点で評価を落とし連下まで。

△ギベオン

昨年の同レース6着。着順を見ればかなりやられている印象だが、1〜5着はいずれもG1で好走するような馬であり、負けても仕方がない。ここのところ勝ててはいないがタイム差は案外なので、相手が数段落ちた今年ならチャンスはある。