中央競馬考察見習い

主に競馬考察

天皇賞・春

・レースの概要

天皇賞・春京都競馬場で行われる長距離戦。

芝3200mが使用される。数少ない長距離重賞なので楽しみにしている人も多いのではないでしょうか。特殊な条件で行われるためコース適性が顕著に現れるレースとなっており、そこを見極められるかどうかが馬券の鍵となってくる。コース適性の重要性に関してはリピーターが活躍していることから確かめられる。

キタサンブラック  2016年、2017年優勝

フェノーメノ 2013年、2014年優勝

また3000m以上を走ったことがないという馬も例年多数出走しており、馬券にもなっている。その影響か時に大穴馬券が生まれるレースである。

2016年 三連単24万2730円

2015年 三連単23万6300円

2014年 三連単21万1180円

2013年 三連単11万1830円

2012年 三連単145万2520円

2011年 三連単18万9840円

2010年 三連単91万1660円

とここ10年で7回も三連単の配当が10万越え。ただ近3年はそこまで高配当が出ておらず、これをどう判断するのかは議論の余地がある。

 1から3番人気が揃って飛ぶということはまずなく、少なくとも一頭は馬券になっている。

・臨戦過程

臨戦過程は僕の大事にしていることの一つ目である「成長度」に直接関わってくるファクターです。古馬の戦いであるため各馬成長度が3歳戦などに比べてバラバラであり、より注意が必要です。

前走は阪神大賞典組や日経賞組、ダイヤモンドS組などが主流であり、その他AJCC大阪杯などからの参戦という馬も過去に優勝している。前走が何であるかはそこまで大きく関わっていないように感じる。というのもほぼ全馬が距離延長で臨むことになり、偏りが生まれにくいからである。

今年は出走していないが、前年の菊花賞で好走した馬はよく馬券になっている。4歳の成長力とステイヤー適性の影響だろう。

また一度天皇賞春を経験しているかというのも大事で、一度目は凡走に終わったとしてもその経験を二度目に生かして好走するようなパターンもあるからである。

最後に最も大事なのは2000m未満のレース経験である。これは速いペースで追走できるかということに関わっており、長距離しか経験したことがない馬にとってこのG1長距離というのは比較的ペースが速く感じるはずである。なので2000m未満のレース経験は必須と言える。

 

 

・買いの血統

 

まず父はサンデー系が圧倒的によく走ります。 

昨年は1着のフィエールマン、2着のグローリーヴェイズともに父ディープインパクトであったが、それ以前を見てみるとステイゴールドハーツクライなどスタミナよりのサンデー系の方がよく走っている。

牝系は特に母父に大きな傾向があり、ミスプロボールドルーラーノーザンダンサーの中でも米国型の血やリファールの血を持つ馬がよく走っており、米国的な速さを強く持っていることが重要だと思われる。牝系から補うべきはスタミナよりパワー、スピードであるということである。

この二点に当てはまる馬は数多く穴を開けており、

カレンミロティック(2015年10番人気3着、2016年13番人気2着)

  父ハーツクライ母父A.P.Indyノーザンダンサー系)

ホッコーブレーヴ(2014年12番人気3着)

  父マーベラスサンデー母父ダンシングブレーヴ(その父リファール)

・メイショウドンタク(2010年16番人気3着)

  父マンハッタンカフェ母父マキャベリアン(その父ミスプロ

などここ10年で単勝10倍以上の馬が10頭馬券になっている。一方一番人気で凡走したゴールドアクター(2016年12着)、フォゲッタブル(2010年6着)などは母方に米国型の血を持っていなかった。

結局父スタミナ型のサンデー系X母父米国型がベストであろう。

 

・注意すべき馬

ここでは、たとえ人気であっても注意したい要素、つまりこのレースでは決定的なマイナス要素を紹介します。

①2000m以下の距離を経験したことがない

先ほども述べたように長い距離のみで走ってきた馬は速いペースでの追走を経験したことがないため、比較的速めのペースになりがちなこのレースでは対応できないことが多い。長い距離をそれなりのスピードを維持しながら追走するということへの経験が足りないのである。

②母方、特に母父に米国型の血を持たない馬。

①に間接的に関わってくるのだが、スタミナ一点張りの血統では追走ペースに対応できずバテてしまう。父方からスタミナも補ってもらいつつ母方からはスピードを補ってもらう必要がある。結果が大事という観点から、①の理由の近い②よりは①を重要視するのが良いだろう。

 

・予想

◎フィエールマン

昨年の勝ち馬。リピーターが多いこのレースで昨年なかなか良いタイムで勝っており、また5歳になったが使われすぎていないため衰えは感じない。血統的に米国の血を持たないが、昨年の実績があることから不問。不安要素はない。

◯ユーキャンスマイル

前走阪神大賞典の勝ち方は、メンバーが弱かったとはいえかなり強かった。昨年挑んだ時よりも確実に力をつけている印象で、右回りにも対応できるようになっているそうなので今回への上積みは大きい。

ただ昨年勝ち馬と1.5秒差もつけられたのは気になるところ。また父キングカメハメハで牝系に米国の血を持たないため血統的には不安が大きく、適性はないのかもしれない。それでも昨年5着より上に行けると信じて対抗に推す。

▲モズベッロ

年明けに覚醒したように日経新春杯日経賞と結果を残し、メンバーの中で最も成長力を感じる馬。安定して速い上がりを使えるのも魅力。父サンデー系、母父はストームバード系の米国型で条件に当てはまっている。父系にスタミナよりの血が少ないのは気になるが、昨年もディープ産駒がワンツーだったのでこの馬もこなせると思います。

 

△ミッキースワロー

後方待機から4コーナー手前で徐々に上がっていき最後末脚を活かして勝負するという今回のレースに最もあった脚質であろう。父サンデー系で母父ジャングルポケットと母父が米国型ではないのは気になるものの距離延長には向いており、リファールの5X3と強いスピード血統を持っている。関西圏での成績が芳しくなく、輸送を克服できるかもカギになる。軽い芝が得意なので当日馬場が渋らなければ。

△トーセンカンビーナ

前走は出遅れながらも鋭い末脚を使って2着と実績を残しており、血統が父ディープ、母父ミスプロ系の米国型でバッチリ合っており、前走距離をこなせたことからその不安もない。ただ出遅れグセはいただけないので連下まで。

 

△メイショウテンゲン

ステイヤー路線にシフトしてから着実に実績を重ねている。4歳馬ということもあり成長力があり、同じダイヤモンドステークス組ならミライヘノツバサよりはこの馬を選んだ。血統も父ディープ、母父フレンチデピュティと文句ない。

△シルヴァンシャー

主な重賞実績は昨年の京都大賞典の3着のみで、実績では他馬に劣る。しかしそこでエタリオウやグローリーヴェイズなどを破っており、京都適性がある可能性がある。血統的にも父ディープ母父ミスプロ系でリファールの4X5を持っておりスピードがある。しっかり末脚も使えるので人気薄だが好走しても不思議はない。

 

 

 

皆さんの予想の参考になれば。